ストレス解消と私の決意

 私が不眠だったとき効果のあった方法は、先ず軽い運動(ウォーキングなど)、アルコールは飲まないか控えめに、部屋をなるべく暗くする(アイマスクを使ったこともあります)、ベッドの中でゆっくり深呼吸しながら数分間ストレッチ、などです。

 これで寝入りは改善されます。しかし寝た後の、浅い眠りや悪夢は、なかなか軽減できませんでした。悪夢に悩まされた時期は、「今日も変な夢みないだろうな」というような疑心暗鬼が先に立って、結構寝るのも不安だったことがあります。

 かかりつけの医者に行って、「デパス」という軽い「眠剤」を処方してもらったこともあります。確かにこれを飲むといつもより眠れましたが、習慣化するのが嫌だったので、何回か飲んでやめてしまいました。

 ストレスを知らないうちにため込み、いつのまにか自分自身が惨めな気持ちになって自分自身をいじめたり、さらにどんどん内向的になってしまうと、外部への働きかけがなくなってしまいます。

 そのような状態までにまで追い込んでしまうと、周りの人間もやはり「最近ちょっとあの人は変だぞ」ということになり、気遣いから声をかけるのをためらうようになります。

 また下手に声をかけてますます落ち込ませてしまっては申し訳ない、という気持ちを持つようになり、静かにそっと見守るということが多くなるように思います。

 しかし当の本人からすると、自分だけが仲間はずれにされ、誰ともコミュニケーションをしてもらえないという疎外感に浸って、ますます社会から遠ざかるということになります。

 私の場合は、「しんどいなあ」と思っていたとき、何人かの人が声をかけてくれ、また仕事を分担してくれたりもしましたので、精神的にずいぶん救われました。

 また自分自身が落ち込んでいった原因(妻の病死、息子の受検、家事、仕事上の気配り等)も分かっていましたので、その現状をどう改善するかという具体的な計画を練ることにより、最終的にがんばれたと思います。

 結果的に私は「早期退職」という道を選びました。ある意味ストレスから逃げ出すことを選択したわけですが、一人の人間に許された1日24時間の枠内で、子育てと家事、現状の仕事を両立させ、さらに自分自身の体調を維持管理しながら、充実した、豊かな生活をおくるということは不可能だと判断したからです。

 もちろん経済的な問題は、決断する前までにかなりシミュレーションを行いました。それでも実際すでに早期退職後二ヶ月が経過し、やはり想像以上に出費があるなという印象は持っています。

 しかし時間的なゆとりと精神的な満足感、充足感には変えられません。前にも書きましたが、一頃感じていた悪夢、不眠からは解放されています。突然の血圧上昇もありません。

 結局過大なストレスと対処するには、負けずに対抗するか、様々な気分転換で解消するか、ストレスそのものの原因をなくすか、の三者択一になるのかもしれません。



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