アレルギーは体の正しい反応?

異物に反応するアレルギー体質(2012.3.22)

 以前にも書きましたが、喘息、アトピー性皮膚炎、花粉症に共通するのはアレルギー体質であるということのようで、思春期の頃までは喘息で大変息苦しい思いをして、それ以降は激烈な痒みに悩まされてきた私にとって、アレルギーとはいったい何かというテーマは一生付いてまわっています。

 一般的にアレルギーは外界の異物が体内に入ろうとしたとき、本来はそれほど異物ではない物に対して過剰な反応をする、と言うのが分かりやすい考えかなと思っています。

 この異物が入りやすい、または付着しやすい部分は、体と外界が接している粘膜部分や皮膚です。つまり異物と思われる物(ダニやハウスダスト)が気管支に入れば気管支喘息となり、鼻の粘膜に付着すればアレルギー性鼻炎になり、花粉が目に入れば炎症を起こし、その他の異物が汗と共に皮膚に接触するとアトピー性皮膚炎を起こすと言うことです。

 これらの反応が通常の人より激しいため、アレルギー体質の人は、他人よりそういった異物に対して神経を尖らせないといけないわけですが、この異物というのが、本当に体に良くないものだとしたら、このアレルギー反応はむしろ正常反応なのではないかと最近思えるようになりました。

 つまり異物が体に入り込んでも、なんらそれを異物と判断できない免疫系を持っている人の方が異常ではないかということです。

 今は花粉症で悩む人の方が少ないですから、それが一種の病気だと扱われますが、ほとんどすべての人が花粉症になったら、花粉症にならない人は免疫系に何らかの異常がある、と判断される時代が来るかもしれません。

 現代社会のように人間が人工的に作り出した物質が世の中に満ちあふれている時、異物か異物ではないかと言う判断を、我々は自分の体内の免疫系に依存しているわけですが、それが正常に働いているからこそ、これは体にとって良くないと免疫系が判断し、必死に体外に排出しようとする作用が、喘息やアトピー、花粉症ではないかと思えてしょうがありません。

 そう考えると、鼻水は花粉を鼻の粘膜から必死に洗い流そうとしているだけで、それが辛いから鼻水を抑えてしまうと、花粉は体内に取り込まれるという結果になりそうです。

 表向きの辛い症状だけをなんとか押さえ込もうと努力すると、免疫系が異物であると判断した物質が必然的に体内に取り込まれ、それが徐々に蓄積されていきます。

 その蓄積された物質の成分が何らかの悪さをしないのか、ということに関心があります。もちろん花粉そのものが体に直接悪影響を与えるような成分はないと思いますが、体内に取り込まれてから、体内の既存の物質と反応することにより、まったく違った物質に変化する可能性もあります。

 自分でもまだよく分からないのでまとまらない文章ですが、外部からの異物を除去または排出せずに、症状が出たことによって、その炎症だけを鎮めるだけでは異物は除去されていないということです。

 それがいいのか悪いのか、体内の免疫系を信じれば、異物と判断されて花粉症が起きているのですから、基本的に体内には入れない方がよいと言う判断になります。



秋の花粉症


花粉症


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