肺炎の原因となる細菌とは

高齢者のための肺炎球菌用ワクチン(2014.2.1)

 今日の毎日新聞の「くらしナビ」という紙面に「高齢化で増える肺炎死」という見出しが出ていて、今年1月に気管支炎症状で咳が止まらなかった私にとって重要な記事だなと思い、じっくり読んでみました。

 ネットで掲載ページを検索しましたが、会員でないと読めないようです。

 内容ですが、見出しの通り、高齢者の間で肺炎による死亡が増えているというものです。ところがこの肺炎の原因となる細菌の種類が多いことにびっくり。

 肺炎そのものの定義は、「細菌やウイルスが肺に入り込んで起きる肺の炎症」であると書かれていて、その主たる症状は「せき、たん、発熱」となっていますが、高齢者の場合、免疫が低下しているため、発熱などの症状は出ない場合も多いようです。

 前回1月の私の症状もこれと似たり寄ったりですから、やはり予防接種で症状は弱められたものの、新型インフルエンザによる軽い肺炎と考えても良かったのかなと今でも思っています。

 で、記事には肺炎を引き起こす細菌の種類が10数種類書かれています。その中で一番多いのが、なんと「原因不明」で36.1%。次が「肺炎球菌」と呼ばれているもので28.0%。

 ということは、風邪をひいて肺炎症状を起こしたという場合、そのほとんどはこの「肺炎球菌」が原因になりそうです。なぜならその次に多いのがインフルエンザ菌ですが、これは7.5%と書かれているからです。

 さらに表には、クラミジア7.3%、マイコプラズマ6.6%、なんてのも出ていて、最後の方に比較的よく耳にする黄色ブドウ球菌2.1%、緑膿菌2.1%が出ています。

 要するに、外界からこういったウイルスや細菌を肺に取りこんでしまい、それが肺胞の中で増殖し炎症を起こしたものが肺炎であって、普通はそうなる前に免疫細胞が頑張って駆逐してしまうので症状が出ないということです。

 問題はこういった免疫系が弱くなった高齢者の場合であって、記事ではワクチン接種が良いのではないかと提案しています。

 現在の成人用肺炎球菌ワクチンには90種類以上ある肺炎球菌のうち23種類に効力があるそうです。(肺炎球菌にも100種類近くの種類があるなんて思ってもみませんでした)

 また成人用の場合、効果は5年ほど続くと言うことで、その後は再接種が必要だそうです。また今年10月からの定期接種の対象は65歳以上で、60〜65歳までは心臓などに障害がある人が対象だそうです。

 ではこのワクチン接種で肺炎防止効果があるのかということですが、これもグラフが出ていて、ワクチン接種によって発症が50%ほど抑えられる結果になっているようですから、効果はあると判断できます。

 個人的に思うことですが、インフルエンザの予防接種もそうですが、こういったワクチン接種によって、既存の免疫系の働きがますます弱くならないのかということがちょっと心配です。

 使わないものは効果が落ちるというのが一般的な常識だと思います。ということは、今度は自分の免疫系はどのくらい低下しているのか、ということが数値で分かればいいなと思えてしまいます。



久しぶりの鼻風邪


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