団塊世代の年金生活入りと健康不安

健康不安を煽る広告て(2012.2.6)

 団塊世代の一番始まりの世代が今年65歳を迎えるようで、いわゆる年金生活に突入するため、それを対象にした旅行ツアーがいろいろ企画されているようです。

 私も旅行は好きなので、そのようなツアーにも時々目を通すのですが、ツアーという言葉の宿命なのか、だいたい二入以上の参加が条件になっていて、一人参加の場合は割増料金がどうたらこうたらという記述があり、「やっぱりダメか」という思いで広告を見ています。

 しかし65歳以上になれば当然連れ合いがいないような方の割合も増えているはずで、そういった方達を対象にしたツアーを何故実施できないのか、ひじょうに不満です。

 それはそれとして、65歳以上の方がこれからどんどん増えるということを意識しているのか、テレビや新聞では、やたらに保険やら健康食品、健康状態を意識させるコマーシャルが増えています

 こういったコマーシャルや広告を四六時中見せられると、ある意味健康志向は高まるのかもしれませんが、反面「健康ノイローゼ」といった症状も出るのではないかと思っています。

 原発が爆発して放射性物質が飛び散った頃、大学の識者が偉そうに「放射性物質の被ばくを心配するよりも、それを極度に心配することによる精神的なダメージの方が影響が大きい」というようなことを言っていました。

 私自身は、これは放射性物質に対する不安を感じる一般庶民の感情をまったく理解していない暴言だと思っていますが、現状のテレビや新聞に掲載されている広告を見ると、そういった精神的ダメージを積極的に与えているのではないかとすら思えます。

 今日の新聞の下部に掲載されている健康に関する広告の中では、「医療保険」「排尿困難」「トイレの回数」「階段の上り下り」「ビフィズス菌」「血糖値」などなど、健康に関する様々な語句が紙面をにぎわせています。

 まあ必要がなければテレビにしても新聞にしても見なければいいのですが、これほど毎日執拗にやられると、健康な人でも気になるのではないかと思えます。

 特に私なんかは小心者なので、風邪をひけば肺炎を心配し、腹が痛くなれば腹膜炎や盲腸を心配し、冬場でちょっとトイレで血が出て切れ痔になったりすると大腸ガンを疑ったり、頭痛や高血圧をいしきすると脳梗塞への恐怖を感じたり、まあ毎日毎日飽きもせず心配事が尽きないなと思いつつ、性分だからしょうがないのかなと思っています。

 しかしそうゆう意識をしている人に、次から次へと不安をさらに煽るような広告が出てくると、逆に精神的に追いつめられる人が出るのではと思えます。どうやらそれを「健康ノイローゼ」というようですが、我が家の母親なんかもそのような傾向にあるようです。



健康ノイローゼ


健康な生活を送るために


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