気をコントロールできれば健康になる?

気の流れと健康(2012.9.1)

 たまたま「夢枕獏」さんが書いた本をいくつか読んだ関係で関心を持つことになったのが、「」というもの。東洋医学でもよく使われる語句です。

 夢枕さんの記述に寄れば、修行によって気を自由に動かすことが出来、場合によってはそれを他者にぶつけることが出来るようなことも書かれています。武術または闘いの著作が多いのですが、健康という観点から見ても面白いなと感じていました。

 そこにはだいたい主人公以外にそれを支える脇役として、気の武術に長けた、妙に健康で闘いを得意とする老人が出てくるのですが、気を練ることによって健康な体が得られるなら、それは素晴らしいことだなと思えてしまいます。

 そこで「気」ですが、あらためて気のつく熟語を、私が持っている小さな漢和辞典で調べてみたら、以下のような熟語がありました。

 気運、気炎、気候、気質、気性、気象、気丈、気色、気絶、気息、気付、気転、気配、気品、気分、気味、気脈、気楽、気力等々。

 逆に後ろの方に気がつく熟語もいっぱいあります。全体的な傾向として、一つは天気等に代表される気象現象と、もう一つが人間の感情や性格、意識と言った頃に関連する用語に分かれるような気がします。

 そもそも気というのは、自然界に流れている大気が基準になっているように思えますが、それをさらに拡大解釈して自然界全体を流れているうねりのようなものを考えているのではないでしょうか。

 でそのうねりは、当然そこに生活している人間の意識や体調にも影響を及ぼすと思えるわけですが、一方で人間自身も気の元である大気を呼吸しているわけで、その意味では気の一部を体内に取り入れていると言えるのかもしれません。

 取り入れた気が、どのような形で体内を流れていくのかは分かりませんが、そのような流れがあると仮定して、その流れを意識して操ることが出来れば、それが良い気なら体が浄化される、またどこかにそのような気の流れが滞るような場所があると、そこで病気が発生するというのが東洋医学の考え方の一つであるような気もします。(東洋医学について真剣に勉強しているわけではありませんので、間違っているかもしれません)

 そこでその流れを整えるために、瞑想や太極拳、マッサージ、鍼灸というような行為を体に施してやれば、その流れがスムースになり、体調が良くなると言うことなのかなと解釈しています。

 しかしそれでは「気とは何だ」と科学的に突っ込まれると、どうも実態がよく分かりません。私自身物理畑の人間で、生物も一応勉強しましたから、体内を流れている液体は「血液」と「リンパ液」「組織液」であり、それ以外に流れるものと言えば、神経の電気パルスかなと思えますが、「気」はそれらすべてを含んだ上にさらに+アルファの要素が加えられているように思います。

 だからそんなものはないんだ、という結論を導こうとしているわけではありません。むしろ私自身はそういった流れがあるのではないかと思っています。これは例えば静かに深呼吸しながら、目をつぶって自分の体について思いを巡らしたり、吸い込んだ空気を体の隅々まで行き渡らせる、なんてことを意識すると、なんとなく行き渡ったような気がしてくるからです。

 ただそれは単純に私が意識的にそう思って(感じて)いるだけかもしれません。ただ深呼吸や瞑想といったものは、どちらかといえば体には良い影響を与えるように思いますので、そこに気の流れというのを取り入れて、より流れを明確に意識すると言うことが大事なのかもしれません。



気候の変化と健康


健康な生活を送るために


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