体内時計は月の公転に関係?

体内時計はなぜ25時間?(2012.9.6)

 体内時計については、以前も書いたことがあるように記憶しています。確か朝起きて朝日を浴びることによって、体内時計が修正されるので、規則正しい生活が可能になって、それが健康を維持する、ということだったと思います。

 そこで先ず体内時計はどこに存在し、どのように時間を計っているのか?ということを調べてみました。すると、人間の場合は視床下部にあるという記述がよく見られます。

 視床下部は自律神経を調製するために、各種のホルモンの分泌を促す重要器官ですが、意志の力で意図的に動かすことはできません。従って体内時計を調整するのは難しいような気がします。

 もう一つ。これは視交叉上核という、視神経につながっている組織があって、ここが体内時計に関係しているという記述もありました。これだと朝日を浴びると、目から光が入りますから、体内時計の調整も容易なように思えます。

 その他個々の細胞の遺伝子レベルで体内時計が存在するという考え方もあるようで、結局実態としてはよく分かりません。従って存在場所がはっきり分からない以上、どうやって時間を計っているのかという方法も分からないことになります。

 ただネットの記述では脳の視床下部と視交叉上核をほぼ同一視して、さらにそれらの組織を構成する細胞の遺伝子が時計の役割をしているという記述もあり、ますます複雑です。

 いろいろと調べている内に、独立行政法人の産業技術総合研究所の「1日は25時間!?」というページにたどり着きました。このページの解説が一番信用できそうです。

 一方ネットでは、もし朝日等の刺激無しに体内時計を勝手に動かすと、その周期は25時間になると多数の方が書かれていますが、何故25時間なのかという事が良く分かりません。

 ただ人間を暗い場所に入れて実験を行うとその周期が25時間になるということは、確かに確かめられているみたいです。

 しかしヤフー知恵袋その他を見てみましたが、これだと思えるような説明はなく、一番信憑性の高い説明が、「実はその理由はまだよく分かっていない」というものでした。

 それでもしつこく調べてみると、比較的納得できそうなものは月の公転に関係があるというものですが、要するに月の出が毎日1時間ずつ遅くなる、つまり月の出に体の周期があっているという説です。

 しかし月の光より明らかに太陽の光の方が強い影響力を持っているように思えますから、25時間にならずに最初から24時間になっていてもおかしくありません。

 ということは、この場合光ではなく重力の影響ではないかとも考えられます。月や太陽の重力による変化が一番分かるのが潮の干満の周期です。ウィキペディアで調べてみると、ある地点での干潮から干潮までの時間は平均12時間25分だそうで、これでいくと1日につき50分ずつ周期が遅れていきますので、体内時計は25時間という説とほぼ一致します。

 従って地球上の生物は太陽や月の重力の変化を意識することなく感じているのかもしれません。とすると1日の中で、我々の体調も、ある程度潮の満ち引きの影響を受けている可能性が考えられます。つまりまったく根拠も具体例もありませんが、満潮時には元気になるとか、干潮時には鬱々とした気持ちになる、と言ったようなことです。



潮汐力と人間の体調


健康な生活を送るために


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