体の歪みを直せば症状が改善

瓜生良介先生の訃報を聞いて(2012.10.26)

 先日新聞を読んでいたら、瓜生良介先生が9月に肺炎のため77歳で亡くなられたという記事が出ていました。「あれ?どこかで聞いたことのある名前だな。もしかして15年前ぐらい前にこの方のもとで治療を受けたのではなかったか」という記憶がよみがえり記事を読んでみました。

 私にとっての瓜生先生は、私自身の悪化したアトピー性皮膚炎に関する治療について、いろいろアドバイスをしてくれた方です。「オーリングテスト」「飲尿療法」という名前もこの時知りました。

 しかし新聞記事の職業では「演出家」となっていてびっくり。私が知っているのは東洋医学の鍼灸整体治療師としての瓜生先生なので、最初記事を読んでも別人かと思っていました。

 演出家としての業績は、私はまったく知りませんでしたが、この方が書いた「快医学」に関係する本は何冊か読みました。

 私がアトピーで苦しんでいるとき、連れの友人がこの方の治療を受けていたと言うことで紹介してもらいました。たしか高円寺か阿佐ヶ谷あたりに診療所があったと思うのですが、記憶が定かではありません。

 私は今から25年ぐらい前の30代の頃、大きなストレスと激務が重なり、高血圧や肝臓数値、アトピーが一挙に悪化しました。ところが40代になって、仕事がちょっと一段落した関係と、仕事にも慣れたからか、アトピーの好転症状が一挙に吹き出してきました。

 つまり通常なら簡単に排出されるはずの体にとって良くない物質が30代の頃にストレスで蓄積し、40代の頃にストレスが減ったことにより、それらの物質が皮膚を通して吹き出した、と今は解釈しています。

 ただし当時は、「仕事が楽になったのに、なんでこんなにアトピー症状が悪化したんだろう」と悩み、瓜生先生を紹介され、診療所に出かけたわけです。

 快医学というのは、基本的に体が欲していることを与えてやるということが主体になっています。その意味では先ず体が何を欲しているかを知らなくてはならず、そのために先ず物理的な体の歪みを直しましょう、というような説明を聞いた記憶があります。

 で、最初に行ったのが、「その場で後ろ向きに立ってください」というもので、直立した姿を後ろから眺めると、ほとんどの人はどちらかの肩が下がっているみたいで、そちら側が圧迫されているということでした。

 実際に立ってみるとすぐに分かったようで、ゆがんでいる方を治します、ということでベッドの上で足を曲げたりひっぱたりして、先ず体の歪みをほぐしました。

 この時感じたことは、正しい方向にストレッチをすると、本当に体がほぐれていき、何ともいえぬ快感があるもんだ、ということです。

 だいたいストレッチというのは左右を平等に行うものだと思っていましたが、そうではなくゆがんでいる方を伸ばす、ということが目的となっていたようです。

 そうやってベッドの上でストレッチをした後、今度は仰向けになって静かに後頭部を揉んでもらいました。すると不思議なことに、体からす〜っと力が抜け、そのままふっと眠ってしまいそうになるような快感がやって来ました。

 「そのまま寝ててもいいですよ」と言われたことを思い出しますが、要するにからだがリラックスしてくると、休息を求めて自然に眠くなるのかなと思います。



オーリングテスト


健康な生活を送るために


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