アレルギーそのものを減らす方法は?

給食アレルギー事故増加(2013.2.3)


 今日の新聞朝刊に、「給食アレルギー事故増加」の記事が出ています。小学生がチーズ入りのチヂミを食べて亡くなったという痛ましい記事がありましたが、それ以外にもこういった事故が増えているという主旨の記事です。

 私自身は、食べ物に関するアレルギーはそれほど強くないような気がしていますが、小学生の頃、教室の掃除をするだけで喘息が起きて辛い思いをしたことは今でも覚えています。

 しかし私の場合は辛い思いですみましたが、給食の場合は命に関わることがあると言うことで、アレルギーを持つ人間として、大きな関心を持って記事を読みました。

 記事の内容は、給食をお代わりした児童に対して、担任がチーズ入りのチヂミを渡してしまったというものです。しかしそもそも30人ぐらいの児童を相手に、医師や栄養士でもない一人の教員が個々の児童のアレルギー体質を把握することは不可能に近いと思われます。

 それでも除去食は用意され、さらに除去食一覧表も担任に渡っていたと言うことで、それを確認しなかった教員の責任は認めざるを得ないのかもしれません。

 しかし小学校の限られた給食時間の中で、配膳し、食べて、お代わりを盛り付け、片付けるという作業を考えたとき、常に危険性をはらんでいると考えて間違いないと思います。

 記事ではその後の学校の対応に悔やまれる点が多いとしていますが、給食のあり方そのものを根本的に考えざるを得ないのかなとも思えます。

 ちなみにこういった事故件数ですが2005年度は160件だったものが、2011年度は311件と倍増しています。グラフを見ると、ほぼ右肩上がりで上昇してますから、5年後には600件になっている可能性があります。また実際には、こういった統計に表れていない事例も数多くあると思われます。

 また2000年以前の数値をネットで検索してみたところ、こういった事例が出始めたのは1970年以降のようです。ではこの時期に何が変わったかというと、食事の内容が徐々に欧米化し、小麦食品や卵、牛乳等の乳製品が増えてきた時期と一致するようです。また小学校で給食が始まった時期とも一致します。

 というわけで新聞の論調は食べる事をどうやって避けるか、食べてしまった場合はどのように対応すればよいか、ということを検討すべきだと言うことでまとめていますが、私としては食生活そのものをもう少し見直すような議論も大事ではないかと思っています。

 最近は、欧米の食生活が見本とされ、朝はパンと牛乳ですます人が多いと思います。おかずはを使う人も多いはずです。卵は栄養分が豊富で、節約の神様とも言われていますが、給食アレルギーの原因物質の代表格は卵、牛乳、小麦です。

 牛乳はカルシウムが含まれているので、骨が強くなるというイメージもあります。根拠もないままネガティブな意見を言うつもりはありませんが、アレルギー症状を抱えているご両親は、単純に健康によいから何々を食べさせよう、というキャンペーンを信じないで、自分の子どもにとって良い食生活を考えなくてはいけないということなのかもしれません。

 ちなみに我が家の息子はモヤシ、バナナ、キューイ等を食べると喉がイガイガして、食べ過ぎると呼吸が苦しくなりそうだと言います。これも立派なアナフィラキシーだと思っていますので、そういったものはおかずやデザートから避けるようにしています。

 しかし将来レストランで何が入っているか分からないような食べ物の中に、こういった物質が入っていた場合どうなのか?本人は食べた後に気がつくと思いますが、激しい症状が出てから対応するのは難しいです。その意味でも日頃から自分自身も含めて良質の食事を摂ることが大事だなと感じています。


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