病気は所詮他人事?

「ドクターX」というDVDを見て感じたこと(2014.4.23)

 3月にバンコクに行きましたが、飛行機はANAでした。機内での暇つぶしは、私の場合ビールと読書、それに液晶ディスプレイで見る映画やゲームです。 

 でこのとき、たまたま最新作の映画はほとんど見てしまっていたので、たまには違う分野のものでも見るかと思い、日本のテレビドラマを見てみました。 

 かなりの本数があったのですが、その中で私が選んだのが「ドクターX」という、2012年ごろに放映されたらしい一匹狼の外科医を描いたドラマ。ご存知の方も多いかもしれません。 

 私はテレビはニュースと囲碁将棋、そして笑点ぐらいしか見ないので、ちょっと新鮮でした。 

 内容は超絶技巧の持ち主の女医さんが、旧態依然たる固定観念に縛られた医師たちや、病院長という権力と名誉を得ようとして四苦八苦する教授たち、患者そっちのけで病院を営利企業として考えている経営者たちに、次々と新しい視点からショックを与えるというもので、なかなか痛快な筋書きです。 

 機内では一番最初の第1作しか見ることが出来なかったので、帰国後ぜひ続きを見ようと思っていたのですが、なかなかその機会がありませんでした。 

 ところが先日そのDVDをついに発見。とりあえず第一シリーズの4枚を一挙に視聴。今は第二シリーズも出ているので、ここ数日夕食後はそればっかり見ています。 

 所々専門用語がちりばめられていて、いかにも最先端医学という感じですが、根底に流れているのは患者の命が最優先という、ごくごく当たり前の理念です。 

 しかし実際には権力や地位、名誉、金、女というものに執着し、他人の病気を自分のために利用するという輩がひじょうに多い、という筋書きになっています。 

 話し変わって、昨日母親から血圧が高いといわれ、そのときは「季節的なものだからあまり心配しないで、水を飲んで寝ていれば下がってくるよ」とアドバイス。夕方に再度電話をしてみると、「少し下がった」ということで安心しました。 

 やはり不安が不安を呼んで上がってしまうのではと思っています。 

 一方私自身は深夜の激しい動悸で目を覚まし、結局水を少し多めに飲んだら落ち着いたと書きましたが、母親から訴えられる血圧の180/110と、私自身が自分の血圧が180/110であると分かったときの感覚はかなり違うなと感じました。 

 はっきり書いてしまえば、やはり肉親であっても、自分でその症状を感じていないので、インパクトは弱いということです。しかし自分が動悸を感じて血圧が高そうだと感じると大きな不安を伴います。 

 それだけ他人の場合は冷静に症状を観察できるということかもしれませんが、それが医者の場合、上のDVDの例と同じで、所詮病気なんて他人事。自分自身が同じ病気にならないと、なかなか患者の気持ちなんてのは分かってもらえないんだろうなと感じました。



看護士さんたちの労働環境


健康な生活を送るために(2)


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