唾液が健康寿命を伸ばします

唾液の分泌と健康寿命(2013.5.13)

 唾液にはアミラーゼという重要な酵素が含まれていることが分かりましたが、それ以外にも多種多様な物質が含まれています。ではアミラーゼ以外の成分にはどんな働きがあるのか?調べてみると

@ 殺菌作用、抗菌作用

A 消化作用

B 口腔内の潤滑作用

C 飲み込むことを容易にする

D 食べ物の成分が溶け込み、味覚を刺激する

E 口腔内のPH(酸性アルカリ性)を中性に保つ

F 歯の成長を促す

等々であり、食べ物の入り口で分泌される溶液としては、ひじょうに重要な役割を持っています。ではこういった唾液はどこで何から作られているのか?

  作る器官ですが「唾液腺」という名前が付いています。ウィキペディアで見てみると、全部で三箇所あるんですね。知りませんでした。一番大きく見えるのが「耳下腺」で、耳たぶあたりから頬のあたりにあるみたいです。

 次が「顎下腺」で下あごの奥歯の下。最後が「舌下腺」で文字通り舌の下にあります。この他にもいくつか小さな腺があるようですが、それらの器官から、1日になんと1〜1.5リットル(牛乳パック1個分)も分泌されると言うことで、これは驚きです。

 では唾液の原料は何か?なかなか有用な情報が無かったのですが、基本的には血液から作られると考えて良さそうです。しかし赤い血液からどうやって透明な唾液が得られるのかを調べてみると、医学の専門領域に入ることが分かり、正直なところよく分かりません。

 ただ原料が血液である以上、その中から血球成分を取り除き、血漿成分だけにしておいて、さらに唾液腺で唾液に必要な物質を添加し、口腔内に分泌するのかなと思えます。

 というわけであまり深く突っ込んでもしょうがないなと思える領域に達した感じがしますが、唾液そのもの歯周病等の防止にも役立っているという現実がある以上、健康寿命を伸ばすという当初のテーマを考えると、唾液が充分に分泌されると言うことも大きなポイントになりそうです。

 その意味では、体が唾液腺を必要とする状況を常に持ち続ければ、一生充分な唾液が分泌されると言うことになりそうです。つまり良くしゃべる人は、顔の筋肉が発達するように、言葉を発しやすくするために唾液の分泌も盛んになり、良く咬む人や三食をきちんと食べる人も唾液がきちんと分泌されるはずです。

 筋肉が動くと言うことは、それだけで体内の器官が活発に活動するということですから、当然脳細胞も刺激され、認知症等の予防にもなりそうです。

 ということは、よく食べ、よく飲み(水分です。アルコール飲料ではありません)、よくしゃべり、日頃から適度な運動をして体に刺激を与えることが、唾液の分泌も促し、認知症を防止し、健康寿命を伸ばすという当たり前の結論になりそうです。



味覚の衰え


健康寿命を伸ばす


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