バランスの良い食事、充分な睡眠
適度な運動、ストレス解消

口から胃までの流れと健康寿命(2013.5.22)

 健康寿命を伸ばすために食べ物の消化吸収についてもう少し詳しく知っておいた方がよいだろうと考え、歯、舌、唾液、口蓋垂、扁桃腺と調べてきました。

 食べ物が口蓋垂または扁桃腺のあたりを通過することを、一般的に飲み込むということなのかなと思いますが、専門的には「嚥下」(えんげ)という言葉を使います。

 しかしウィキペディアで嚥下について調べてみると、専門的には口から入った食物が胃に至るまでの過程すべてを指すみたいで、その過程は以下の5段階に分かれています。

@ 先行期
 食物の性状を認知する過程

A 準備期
 食物を噛み砕いて飲み込みやすい大きさにする過程
 
B 口腔期
 食べ物を舌で咽頭へ送り込む過程で、ここまでは自分で意識して行う過程です。

C 咽頭期
 ここから先は自分の意志とは無関係に進行します。食べ物が咽頭を通過すると、それが気管に入り込まないように喉頭蓋が気管を塞ぎます。食べ物通過後咽頭は収縮、食道の入り口が拡大。

D 食道期
 食道の蠕動運動が起き、食べ物が食道入り口から胃へ送り込まれます。

 ということは、私が説明してきたここまでの一連の話は@からBまでの過程であって、ここから先は意識的にどうこうするのが難しいことになります。ただこのCとDの過程は、食べ物をいかにスムースに胃に送り込むかという過程ですから、健康寿命云々には直接関係しないような気もします。

 しかし飲み込むという動作一つで、これだけの過程があり、その過程を逐一意識的または無意識的に我々は脳で制御しているわけですから、あらためて凄いなと思います。

 また加齢に伴い、脳や神経の働きが衰えれば、とうぜんこういった一連の連携作業がスムースに行われにくくなることも考えられ、それが嚥下障害という病気になるのかなとも思えます。

 さらに加齢ではなくても、舌や口腔の炎症、食道の異常、神経的な障害や大脳の機能の損傷があれば、当然ものを飲み込むことが難しくなり、健康寿命を縮める可能性は高なります。

 これらの症状を起こさないためには、またまた同じ事ですが、バランスの良い食事、充分な睡眠、適度な運動、ストレス解消というポイントが重要になってきます。

 喉を通過した食べ物は食道に入ります。改めて食道について調べていますが、この長さは25cmぐらいあるそうです。親指と小指を目一杯拡げたよりも少しだけ長い感じです。

 実際喉のあたりに親指を持ってきて、小指がどのあたりに来るかを調べてみると、ちょうどみぞおちのちょっと上あたりに来ますので、みぞおちの裏側が食道と胃の境界かなと思えます。

 食道の主な働きは、食物を胃に送ると言うことですが、それは蠕動(ぜんどう)運動によって行われます。柔らかいゴムホースを順に絞ってものを奧に送り込むということだと思います。

 蠕動運動は不随意、すなわち自分では意識せずに体が勝手に反応する運動です。面白いことに逆立ちしてものを飲み込んでも、きちんと胃におくられると一般に説明されていますが、試したことはありません。

 といういわけで、この先は胃の入り口である「噴門」にたどり着くわけですが、この先は様々な病名がわんさと出てくるので、この辺りでいったん食べ物と健康寿命に関する話を終わりにしたいと思います。

 一連の話の中で、結局私なりにたどり着いた結論は、昨日のページの最後に書いた内容で、要するにバランスの良い食事、充分な睡眠、適度な運動、ストレス解消が、体調を整え、それによって体内の恒常性が維持され、健康寿命を伸ばす元になるということでしょうか。



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