HDLとLDLのバランスが重要

総コレステロール値とHDL、LDLの関係(2013.11.9)

 総コレステロール値の基準値が変更になっていることに疑問を感じ、最初から調べ直してみようと思い、ネットで検索しています。

 先ず分かっているようでよく分からない「総コレストロール」とは、いったい何かということから調べています。血液というのは基本的に赤血球や白血球といった血球成分と、液体成分に分かれます。

 液体成分を「血しょう」と呼びますが、手元にある高校生向けの生物の資料に寄れば、血しょうの成分は90%が水、約7%がタンパク質、約0.9%が無機塩類、そしてその他の有機物になるようです。このその他の有機物の中にコレステロールが含まれているのかなと思います。

 ちなみに血が赤いのは赤血球の赤さによるもので、血しょうは赤くありません。採血した血液をしばらく放置すると、固体分である赤血球や白血球、血小板が下方に沈澱し、上の方に血しょうが出てきますが、この色は淡いオレンジ色になるようです。

 では多いと良くないと言われているコレステロールですが、その役割は何なのか?少なければ少ないほどよいのか?

 調べてみると、当たり前ですが生体にとっては絶対に必要な物質だと言うことです。主な役割は、我々の体を作っている細胞膜の構成成分であるということです。

 またステロイドホルモンの原料にもなっています。また胆汁の成分として重要だとも書かれています。要するに生体にとってなくてはならいないものだということです。従って無闇に減らしてはいけないことになります。

 また各細胞の細胞膜の原料になるということは、血液中に溶け込んで、各細胞まで運ばれていく必要がありますが、この運搬の際に、運搬する専用物質があり、これと結合します。この結合した状態がLDLコレステロールです。

 ただし食べ過ぎ等で過剰に運搬されると、その余ったコレステロールが血管の内壁等に付着する場合があり、今度はそれを除去する必要があります。そのために、それを引きはがして結合し運搬する物質が必要になります。これがHDLコレステロールです。

 つまりLDLはコレステロールの供給、HDLはコレステロールの除去という役目を持っているわけで、これを分かりやすいように悪玉コレステロールとか善玉コレステロールと呼んでいるわけですが、本来はLDLも必要な物のはずです。

 実際にはこれらの値が基準値に入っていれば言い訳ですが、総コレステロールが大きいと言われた人は、当然LDLやHDLの値も大きくなっているはずです。しかしそれでどうすればいいのかというと、対処の場合分けが必要なのではという気がします。

 これは中性脂肪の値とも絡みますが、これが高い人は基本的に肉食系で運動不足ではないかと思われます。そうするとLDL、HDL、中性脂肪の三者の組み合わせによって、いろいろなバリエーションが考えられます。

 本来的にはこのバリエーションの結果を見て対策を考えるべきであるような気がしますが、要検査というように言われて医者の元を訪れると、すぐに「そうですか、それではコレステロールを下げる薬を処方しましょう」ということになるようで、この辺りもう少し個々人の生活状況をきちんと分析し、それから処方すべきであるように思えます。



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