不眠は血管の質を悪化

不眠と高血圧の関係(2012.10.15)

 薄々と感づいてはいましたが、不眠は高血圧に良くないようです。これはイタリアの研究によるもののようですが「熟睡できない人は熟睡できる人に比べて治療抵抗性高血圧になる可能性が2倍高い」という研究結果が明らかになりました。

 先ず「治療抵抗性高血圧」という耳慣れない語句が書かれていますが、これは3種類以上の降圧剤を服用しても、血圧が140/90以下にならない場合のことを言うようで、治療をしても降圧効果が得られないため、「治療抵抗性高血圧」と呼ばれているようです。

 この研究ではこの治療抵抗性高血圧患者の特徴として、以下のことが分かったと書かれています。

@ 女性は男性より睡眠の質が低い
A さらに睡眠時間も6時間未満のものが多い
B 女性には抑鬱症状も多い
C 全体の12%に心血管のイベントがあった。(心血管に関する病気の兆候?)

 要するに睡眠時間が浅いと、それだけで血管の質が悪くなり、さらに睡眠時間が少なければそれに拍車がかかり、結果的にいくら降圧剤を使用しても、血管そのものに問題があるため、なかなか高血圧症状が改善しないというように解釈できます。

 まあこれは別に高血圧に限らず、様々な身体症状の不調を抱えている人で、睡眠不足の人は、先ず睡眠の改善から考えるべきだと思えます。

 私の場合、今から3年ほど前に、このブログを書き始めるきっかけになった、不愉快な出来事をいろいろと経験しています。原因は仕事上や家庭でのストレスだと思っていますが、もしかすると男の更年期もまざっていたかもしれません。

 ともかく眠りが浅い、悪夢を見る、早朝に目が醒め眠れない、激しい動悸で目が醒める、血圧を測ると滅茶苦茶高い、等々の症状です。

 何回も書いていますが、「これはいかん。このままでは精神がやられるか、鬱に陥りなにも出来なくなると考え、思い切って早期退職。3月から4月への年度切り替え時は、肩の上の重石がす〜っと抜け、一気に血圧が下がり不眠からも解放され今に至っています。

 ストレスというものの恐ろしさをはっきり感じた時期ですが、きちっと熟睡できれば血圧も下がるんだなと言うことを実感しました。

 社会生活をしている人間の場合、嫌なことを押しつけられ、それをどうしてもやらなければならないこともいろいろあり、時には「こんな事も出来ないのか」という一言でものすごく大きなプレッシャーとストレスを感じることもあると思います。

 一過性のものなら我慢できますが、それが何ヶ月も続けば、大きなストレスとなり体調を悪くずすのは当たり前です。「眠れない」という症状は、「今ストレスを感じているんだぞ」と体からのサインであって、それでも無理していると、やがて様々な身体の不調が表れてくるのだと思います。

 ある意味、眠りは健康のバロメーターですね。

 なお寝室の雰囲気を変えることも、熟睡のきっかけにはなるようです。私はベッドの向きを変え、遮光カーテンをつけました。枕カバーや枕の質でも眠りの質は変わるみたいです。



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