ディオバンの使用を中止する病院

ディオバン データ不正事件について(2013.7.23)

 今日の毎日新聞経済面に「バルサルタン使用中止」「論文不正で済生会中央病院」という見出しの記事がありました。バルサルタンは、商品名が「ディオバン」で私も利用しています。

 先日来問題になっているのは、本来の降圧剤としての効果ではなく、それ以外の効能があるとして売り上げを伸ばしていたのに、実際にはそんな効果はなくデータはねつ造されたものだったということです。

 というわけで、病院側としてあえてこの薬を使う必要はないと判断したものだと思われますが、この使用中止の影響は大きくなりそうです。

 私のかかりつけの主治医は、今の所この薬に関して何もコメントを言っていませんが、「60mgの使用を40mgにしてもいいよ」、といった背景には、もしかしたらこうゆう事情があったのかなと勘ぐれるような気もします。

 そこで先ずバルサルタン(ディオバン)の薬価を調べてみました。(薬価とは要するに国が決めた薬の値段です)

mg 20 40 80 160
ディオバン 36.6 66.8 125.3 243.8


 意外に高いもんですね。私はず〜っと80mgを服用していますが、一ヶ月を30日とすれば1日1錠で125.3×30=3759円。実際には3割負担ですから、1128円。毎日発泡酒を飲んでいるのと変わらない値段です。

 この内いくらぐらいが薬屋さんの利益になっているのかよく分かりませんが、全国に高血圧患者がいて、この薬を飲んでいるとすれば、製薬会社の儲けは巨額なものになるはずです。

 ということは同種の薬の中で、自分の会社の薬が少しでも優れていると言うことを強調することによって売り上げを伸ばそうと考えるのは製薬会社の宿命であるようにも思えますが、それを大学関係者が後押しするようにデータをねつ造していたとなると、これは大問題です。

 そう考えると、「そんな薬なんか飲むものか」というようにも思えますが、一応降圧剤としての効果はあるようなので、迂闊にやめるわけにもいきません。

 次回診療所に行ったときかかりつけの医師に相談しようと思っていますが、それにしても大学として情けない。お金のやりとりもあったのかなと思われますが、学究者としての良心はなかったのでしょうか?

 ちなみに私は痛風予防として、ザイロリック100mgも飲んでいるのですが、これの薬価は25.3円。ディオバンに較べるとかなり安いです。

 しかもこの薬にも後発のジェネリック薬品があるみたいで、それらは更に安い。なんで医師がこの安い方を指定しないのかよく分からないのですが、やはり製薬会社との付き合いの関係があるのでしょうか?

 年金生活に入り、日々節約に努める毎日ですから、医療費も安いに越したことはありません。自分が服用している薬の後発薬(ジェネリック薬品)についても、患者側は知っておく必要がありそうです。



ディオバン データねつ造


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