遺伝と高血圧

 血圧は遺伝するのか、というのがこのページのテーマです。私の母親は今現在やはり高血圧で、私と同じような薬を、同じ医者に行き処方してもらっています。

 母親が訴える症状を聞いていると、ほとんど自分と同じなので、やはり血圧は遺伝するんだろうなという感触があります。

 ただ父親は低血圧でしたので、私の高血圧は母方からの遺伝子が強く作用しているように思えます。そう思っていろいろ母親に聞いてみると、母親の父(私の祖父)は私と同じような喘息持ちで酒が好きだったという逸話を持っているようです。

 そこで「血圧 遺伝」という語句でグーグルで検索してみました。そこで得られた数値はばらつきがありますが、だいたい以下のような感じです。すなわち

・ 両親が高血圧の場合、子供が高血圧になる確率は50〜60%
・ 両親の片方が高血圧の場合、子供は30%前後が高血圧
・ 両親とも高血圧ではなくても、5%の子供は高血圧

というようなデータが出ています。ただこのデータの根拠になっている数値や理論的根拠は見つかりませんでした。 
 ということで私の場合はたまたま30%の確率の中に入ってしまったようです。ただ私の母親も同じ確率で高血圧になっている訳ですから、詳しいことは知りませんが、私の祖父も高血圧だったのかもしれません。

 それはさておき、ではいったい何が遺伝して高血圧になったのか、ということが気になります。そこで高血圧の遺伝因子がいったい何であるかをネットで調べてみると、「レニンーアンジオテンシン」という遺伝子(物質)が絡んでいると言うことまで分かっているようです。

 とはいうものの、その実態については素人の私にはさっぱり分かりませんが、このアンジオテオシンという物質はどうやら血圧上昇のメカニズムに絡んでいるようです。(メルクマニュアル医学百科というサイトを参照しています)

 このサイトに書かれている図を見ると、血圧が下がってくると「腎臓」から「レニン」という物質が血液中に出て、これが血液中の「アンジオテンシノーゲン」という物質を分解。分解された物質が「アンジオテンシンT」と言うようです。

 この「アンジオテンシンT」はアンジオテンシン変換酵素(ACE)によって分解され「アンジオテンシンU」になりますが、どうやらこれが血圧を上昇させる働きを持っているようです。

 ということは遺伝によってこれらの物質を多めに作り出すようなメカニズムが体内に作られていると言うことでしょうか。そういえば高血圧治療薬の中にACE阻害薬というのがあったと思いますが、まさにこのメカニズムを邪魔して血圧を下げる働きがあったんですね。

 またこのアンジオテンシンUですが、長期的には全身の血管の動脈硬化や心臓肥大を引き起こしてしまうそうです。つまりACE阻害薬というのは、高血圧治療だけでなく動脈硬化や心不全の治療薬としても使えるという結論になります。



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