免疫とは何か。免疫があるとか、衰えるというのはどのような状態をいうのか調べてみました。
先ず免疫の基本概念ですが、「生体内の病原体やガン細胞を認識して殺戮することにより生体を病気から保護する多数の機構が集積した一大機構」とのことです。「 」内はウィキペディアより抜粋。
免疫のはたらきはこれでだいたいイメージがつかめましたが、では具体的にどんな組織がどのような病原体に対して、どのようにはたらきかけるのかということはかなり難しい内容になりそうです。
まあ分かる範囲でまとめたいなと思っています。前述のウィキペディアによると、生体の防衛体制は、最初は物理的な障壁で細菌やウイルスが生体に侵入するのを防ぐと書いてあります。
要するに我々の皮膚がそれに相当するのかなと思います。また風邪の予防としてマスク等をするのも、ひとつの物理障壁といえそうです。喘息の予防で乾布摩擦というのがありますが、これも皮膚の物理障壁を強化すると言うことですね。
しかし人間は皮膚だけでは覆われておらず、目や鼻といった粘膜もあり、また口のような外部からの取り込みを目的とした器官もあるわけですから、この物理的障壁を乗り越えて、粘膜や内臓から侵入してくる微生物も多数いるはずです。
そこで次の第二次の障壁が存在します。それが「自然免疫系」と呼ばれている障壁になります。(詳しくはウィキペディアをご覧ください)
まあ要するに異物が体内に侵入したとき、炎症を起こしますが、これが免疫のはたらきによるものです。異物が入る→その部分の血流が増加する→化学物質が分泌→免疫細胞の動員→病原体の排除及び患部の治癒促進という流れのようですが、この間に患部は赤くなり、腫れが生じ、熱が出ます。
ということは、逆に言うと異物が入ったとき、うまく血が流れなかったり(低血圧?)、異物であるという情報がうまく伝わらなかったり(神経?)、正常なものを異物と判断したり(アレルギー?)、伝わっても化学物質の分泌が充分でなかったり(体力低下?)、免疫細胞のはたらきが弱かったり、免疫細胞が正しく働かず余計なものまで壊したり(アトピー?、アレルギー?)すると、病気はなおらないということになりますね。
若いときはこれらの一連の流れがうまく機能するのだと思いますが、年齢と共にこの機能のどこかがだんだん損なわれていくというイメージでしょうか。とすれば、この流れをうまく機能させてやることが出来れば、自然免疫系は鉄壁のバリアになりそうです。
自然免疫以外に適応免疫というのがあります。こちらは個々の病原体を記憶していて、それに対する抗体を作る準備をしています。
そしてひとたび同じような病原体が体内に入ると、すぐにそれに対する抗体が作られます。この抗体は基本的に血液の血球成分から作られます。
これを利用したのがインフルエンザなんかのワクチンではないかと思います。しかしそれでも病原体や異常細胞を破壊できないことがあります。
これらは免疫障害と呼ばれるようで、「免疫不全」「自己免疫疾患」「過敏症」(いわゆるアレルギー)に分類されているようです。
いやあ、やはり難しいです。要は人は様々な免疫機構で防御されているものの、その防御を突破したり、防衛する免疫機構そのものを壊したり、生体が逆に過剰に反応して自分自身を壊してしまったりすることがある、ということですね。