胸腺とは

  我々の体には体を守る3段階のバリアがある事が分かりました。特にあとの2段階の9免疫については腫れや熱といった症状は伴うものの、なかなか実感としてとらえることは出来ません。

 それはたぶん免疫反応そのものが細胞レベルで行われているからだと思います。そこで、ではこれらの細胞はどこで作られているのを調べました。

 もともと人体には血液やリンパ液が血管やリンパ管を通って流れていますが、この中にこれらの免疫細胞も入っています。しかし供給元についてはあまり書かれていません。

 実はこのブログを書くきっかけになったのは、私自身の「自律神経失調症」という病気ですが、そもそもどうしてそんな神経症状が出たのかという根本の原因は、妻の病死がきっかけでした。

 妻の病気は「悪性リンパ腫」という病気で、異常なリンパ球の増殖による、一種のガンでした。この病気のことを理解するために、血液について自分なりに勉強し、様々な免疫細胞の存在を知りました。

 さて血液の中に含まれる血球には三種類あります。一つは酸素を運ぶ赤血球、出血をとめる血小板、細菌を捕食する白血球です。

 この白血球が免疫を担当するわけですが、これらの血球は、もともと同じ細胞から作られています。その同じ細胞の名前を「造血幹細胞」と言います。

 この「造血幹細胞」が成長していく過程で、赤血球や血小板、白血球という風に分かれていきます。ではこの「造血幹細胞」はどこにあるかというと、人間の場合「骨髄」と「胸腺」がそれに該当します。

 骨髄は骨の中にある芯の部分ですが、胸腺というのは聞き慣れない言葉なので、どこにあるのか分からない人が多いと思います。私も知りませんでした。

 先ほどちょっと本屋さんを覗いてきたのですが、健康雑誌のコーナーに免疫を高めるための食事みたいなテーマを掲げた雑誌が結構出ていました。自己免疫に興味関心を持っている人が増えているのだと思います。

 免疫力アップが病気にかからない健康な体を作る、というのはまさにその通りで、ではどうしたらよいのかというのがこれから考えるべき事です。

 で、胸腺の場所です。いろいろなネットの情報を見ているのですが、先ず体の中央で胸骨の裏側、心臓の上部あたりに位置するようです。従っていわゆるみぞおちのちょっと上の硬い骨(胸骨)の裏側になります。

 重さですが、新生児は8〜15g、4〜5歳で25〜30gで5歳ぐらいが最大だそうです。(40gぐらいになるというページもありました)10代以降は退縮すると書かれていますので、徐々に小さくなっていきます。

 ということはだいたい成人は20g前後でしょうか。大きさについて書かれたページがないのでよく分からないのですが、お肉20gといえば、ちょっと大きめのかたまり1切れぐらいですね。

 この胸腺の中で幹細胞が免疫を司るT細胞に変化し、リンパ組織中に放たれます。従って胸腺が活発に活動している間はT細胞もたくさん生産されると言うことになり、年齢と共に免疫が衰え、がんになりやすくなると言うのは、胸腺の退縮に関係しているといえます。

 ということは、胸腺が退縮するのを遅らせることが出来れば、ガン等にかかりにくくなるという結論になります。そこでこの胸腺に刺激を与えられないかと考えるわけですが、なにせ胸骨の裏側にあるので、そう簡単にはいかないように思えます。



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