造血幹細胞を作るのは骨髄(2012.4.11)

 免疫細胞は骨髄や胸腺で作り出されています。元になっているのは造血幹細胞という細胞で、この細胞が成長過程で分化し、白血球やリンパ球を作っていきます。

 つまり良質の免疫細胞を作り出すためには、骨髄や胸腺といった造血幹細胞を生産・分化させる組織への充分な栄養補給と、出来上がった造血幹細胞の成長のための栄養補給という二つの部分に分けることが出来そうです。

 そこで先ず骨髄について調べてみました。するとやはり調べてみるもんです。あたらしい発見がいろいろありました。

 骨髄そのものは人体のほぼすべての骨の中に存在するもので、造血機能を持っているものは赤色で「赤色骨髄」と呼ばれているそうです。

 若いときはこの赤色骨髄がほぼ全身の骨の中に分布しているようですが、加齢と共にこの赤色骨髄は造血機能を徐々に失い脂肪化するようで、脂肪化すると黄色くなるので、こういった骨髄は「黄色骨髄」と呼ばれているようです。

 この黄色骨髄は年齢と共に四肢の末端から少しずつ増えていくようで、成人の場合、最終的に残る赤色骨髄は成長期の半分ぐらいになってしまいます。

 つまり単純計算で、成人は子供の半分程度しか免疫細胞の生産力が無いと言うことになり、年齢と共に病気が長引く理由が少し分かったような気がします。

 次に赤色骨髄が徐々に脂肪化し黄色骨髄に変化していく、という部分を単純にとらえると、若いときに必要以上に脂肪分を摂りすぎるとこの過程がより促進される恐れがある、というように感じました。

 つまり生まれながらにして持っていた赤色骨髄が、脂肪分の過食によりどんどん黄色骨髄化するのではないかということです。その意味では脂肪分の多い食べ物は出来るだけ避けるというのが良さそうです。ただ若いときは筋肉等の形成のために体が脂肪分を欲しがることも事実です。

 従って必要以上の脂肪分は摂らない。良質の脂肪分を摂る。脂肪を分解するような食べ物も同時に摂る。ということが大事かなと思います。

 しかしこの考え、よく見るといわゆる女性陣のダイエットとかなり共通しています。脂肪を効率よく燃焼させるというサプリはかなりありますね。

 20代、30代の方で脂肪摂りすぎ、免疫細胞減少、を恐れる方はそういったサプリメントを探しても良いのかもしれません。



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