ショウガは乾燥させないと駄目

血行改善、冷え対策には乾燥ショウガ(2013.1.26)

 ショウガの話題に戻ります。 ショウガが血行改善に良さそうだと書きました。その理由はショウガの中に「ショウガオール」と「ガラノラックトン」という物質が入っているからだそうです。

 でネットの情報では、これらが血管を拡張させると書かれているものが多いです。それをそのまま信じれば良いのですが、血管を拡張させると言うことは、高血圧にも良いということになりそうなので、関心を強く持ちました。

 そこで今度は「ショウガオール」という化学物質について調べてみました。いつものように「ウィキペディア」を見ています。

 するとショウガオールというのは、ショウガの辛味成分であると書かれています。化学式はC17H24O3というもので、有機化合物の中でも、結構大きな分子量(1個の分子の重さが他の物質に較べて重い)です。さらにこの物質は「ジンゲロール」という物質が変化したものではないかと言う記述があります。

 そこで「ジンゲロール」について調べてみると、こちらはもともと新鮮な生のショウガが持っている辛み成分のようで、この物質がショウガを乾燥や加熱したとき(水分を失ったとき)に「ショウガオール」という物質に変化すると書かれています。しかも元のジンゲロールよりもショウガオールの方が辛みは強くなります。

 ただウィキペディアの記述では、血管拡張作用についての記述はありません。

 そこで「ショウガオール 血管拡張」という検索語句で調べてみると、確かにものすごくたくさんのページがヒットします。いくつか見てみましたが、この「ショウガオール」という物質は、血管を収縮させる物質の働きを弱める作用があるということのようです。

 とすると、これは血管拡張作用ではあるものの、元々の血管をさらに広げるものではないということになります。つまり寒いときや、ストレスが強くなって緊張が高まったとき血管は収縮する方向に動きますが、この方向に向かうのを弱めるということです。

 ですから暖かい場所で、普段からリラックスした生活を送っている人がこれを利用してもあまり効果がないということになります。効果がありそうなのは、寒くて手先が冷えてしょうがないと言う人や、仕事でストレスが強くかかった状態が続いている場合に、こういった成分を含んだものを飲食すれば、細くなっていた血管が若干元に戻る、と言うことだと思います。

 さらに言うと、最初に書いたように、水分を失うことによって「ジンゲロール」から「ショウガオール」に変化するわけですから、
ショウガをすり下ろして生で料理に加えてもあまり意味がないことになります。

 と言うことは「乾燥ショウガ」が良いと言うことになりますが、自宅で作る場合は、ネットでそのレシピがいっぱい公開されています。簡単に言えば、洗ってスライスして干せばよいと言うことになり、干したものは瓶に入れて保管します。



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