ストレスと認識できればいいのですが・・

ストレスの影響と脱却(2012.4.19)

 病的なものを除いて、ストレスがあると「規則正しい生活」が出来ない可能性があると言うことを前回書きました。

 しかしこれは前回書いたように、早期退職後に「なるほど、ストレスの影響はこんなに大きかったんだ」と感じたのであって、在職中はストレスがあるなあ、とは思っていましたが、それが体全体に悪影響を及ぼしているという認識は少なかったように思います。

 つまり朝起きたら息子を起こし、時間に余裕のあるときは息子の昼食用の弁当を作り、朝食を食べながら洗濯を行い、食べ終わった頃に洗濯物を干し、食器を洗い出勤。

 定時まで仕事をこなし、帰りがけにスーパーにより食材を購入。帰宅したら洗濯物を取り込み夕食準備。夕食はなるべく息子と一緒に食べるようにして、その後は翌日の授業の準備。余った時間で読書やパソコン。

 といったような生活を繰り返していたわけですが、その間当然ながら職場で様々な人間的軋轢を感じ、帰宅しても癒される場所も時間もないままに、やらなければならないと思えることが多数ある内に、自分ではこれが日常生活だと思いつつ、どこか自分がやりたいことも出来ず、ただひたすらその生活を耐えるしかないと言い聞かせていたようで、それが徐々に自律神経のバランスを崩すようになっていったと思われます。

 怖いのは、症状が顕著でないときは、自分自身がそれほど大きなストレスにさらされているんだ、という認識がないことです。

 ところが意識には上らなくても、体の方が勝手にストレスに反応して、徐々にいわゆる恒常性のバランスを崩し、それが自律神経失調症という形になって現れてきます。

 その頃ようやく、「あれ、体がだるいなと思っていたけど、なんか本格的におかしくなってきたぞ」とか、早朝に目が覚めても、当初は「早寝早起きは元気な証拠」なんて思っていたのが、やがて悪夢や激しい動悸を伴って目が覚めるようになり、「これはまずい。どうしよう」と思うようになっていきました。

 要するにストレスを感じ始めた当初は、ストレスが大きいな、と思っても実際の自分の体調と密接に関係があるんだという認識を持てず、その内体の変調がはっきりしてきた頃に、ふと「これはストレスのせいではないか」と気がついて慌て始める、と言うことですね。

 しかしそこまで来ていると、元の状態に戻すのは大変です。私の場合はそのことに気がついてから、最終的に「早期退職」という道を選択することが出来たので、今は経済問題以外精神的に負担もなく比較的快適な生活を送っていますが、そのストレスから逃れられなかったらと思うと、かなり追いつめられたのではないかなと想像できます。

 追いつめられた結果がどうなるかは分かりませんが、少なくとも何らかの形で精神または肉体的に健康を害したと思われます。

 世の中ストレス解消法がいろいろ出ていますが、ある限度を超えると、そういった解消法もあまり役に立ちません。そこまで行く前に手を打たないといけないと言うことなのかもしれませんが、自身の健康状態にあまりに神経質になるのも、これも一種のストレスとなるのでやっかいです。



ストレスに気づくきっかけ


ストレス


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