どんなに低い山でも下調べが必要

低山ハイキングで靱帯を痛める(2012.11.6)

 近年、元気な中高年のウォーキング、ハイキング、トレッキングツアーがブームになっているようです。私自身足腰の衰えを感じているので、日頃からウォーキングをしていますが、最近自分の家の近くに標高300m前後の低山ハイキングを楽しめるコースがいっぱいあることを知り、一昨日電車に乗って行ってきました。

 用意したのはデジカメ、水、ネットからダウンロードした簡単な地図、携帯電話、暇つぶしの本。これを持って、服装だけは山の上だからと、ちょっと厚めのジャンパーを着用。足下はいつも履いているスニーカー。

 目標の低山は標高が350mぐらい。コースマップに示されている地図によれば、私が選んだコースは、全行程8kmぐらいで、所要時間は3時間程度。

 最寄り駅の構内で、さらにもう少し詳しい地図を手に入れていざ出発。もちろん同行者はいません。駅を降りて1kmぐらいは車も通る舗装道路。「なんだこんなところか」とロクに下調べもしていなかったことを棚に上げ、ブツブツつぶやきながら進んでいくと、途中から舗装路はなくなり山道へ。

 これまでいくつか山道を歩いてきた感覚では、標高300m前後の山で、街に近い場所ならハイキング道路も整備され、単にアップダウンが続くだけだという印象でしたが、この山はその思いこみが危険であると言うことを思い知らされました。

 確かに道ははっきりと分かり、道標も整備されていましたが、周りに樹木が茂るような道は、通常の登山道と変わりなく、目の前にひょいと動物が出てきてもおかしくないような雰囲気です。

 しかも道は岩場があり、樹木の根っこがゴツゴツと露出した急斜面有りで、想像とまったく違っていました。行き交う人は麓近くでは中高年のおばさんたちもいましたが、山の中にはいるとほとんど出会いもなく、全行程ですれ違った人はわずかに中高年の男性が3人程度。

 「もしこんな場所で足を滑らせてやぶの中に落っこちたら、これはかなり危険だ」「足首を捻挫したら大変だ」と、ようやく低山であっても山の危険性は常にあるんだということを認識。もっと下調べをすべきだったと反省。

 反省しつつ歩いていくと、なんとか頂上にたどり着き、景色を楽しみ、汗を拭って一休みした後下山。ところが下山コースもまた結構急峻な斜面で、所々落っこちそうになるような木の階段が作られています。

 道幅は50cmぐらいで、周囲に草が茂り、マムシもいるだろうなという雰囲気。時折蜂の羽音が聞こえたりすると、「こりやあまずい、こんなところでススメバチに襲われたら大変だ」と不安になり、足早に下っていくと、ようやく川沿いの緩やかな坂へ。

 しかし足の方は急斜面をがくんがくんとつまづくように降りてきたため関節に軽い痛みを感じるようにもなり、「まいったなあ」と思いつつ歩いていくとようやく人里へ。

 ところがその先、駅へ戻る道標がまったく見あたらず、簡単な地図しか持っていなかった私は街中で道に迷うという情けない状態に。方向感覚だけを頼りにようやく駅に着いたときは、かなりの遠回りをして、結局全行程3時間半。しかも関節は限りなく痛くなり、駅の階段を上るのが辛い。

 予想外のハプニングの連続で、散々な目にあい、その夜は関節の痛みが気になり眠りも浅く不愉快な一夜を過ごしました。幸いに今日はほとんど痛みもなく、どうやら関節ではなく靱帯や腱に疲労が出たのだと判断していますが、どんなに低山でも下調べは重要だなと反省させられたハイキングでした。 



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