痛点には「慣れ」がない!

痛点の特徴と分布(2012.2.26)

 そもそも不快な「痛み」を何故感じるのか。昔のアニメで痛みを感じないボクサーとかがいて、いくら打たれても立ち上がってくる不気味な話がありましたが、たしかに痛くなければ楽だろうなと思うことがよくあります。

 しかし特に「痛点」は、他の「温点」「冷点」「圧点」に比べても、その分布密度が大きいようで、つまりそれだけ重要な感覚器であるともいえそうです。

 何故重要かと考えると、当たり前ですが生体にとって良くないことが起きていると言うことを知らせる感覚器であると言うことですね。

 何かが手に刺さっても「痛い」という感覚がなければ、当面の行動には支障があまりでないかもしれません。しかし、そこから出血するとか、細菌が入り込むとか、場合によっては筋肉や骨が傷ついている事もあるわけで、長い目で見ると寿命を縮める可能性があるということです。

 しかも面白い?ことに、痛点の特性は「慣れ」と言うことがないようです。つまり臭いなんかでは、同じ臭いの元にず〜っといると、やがて「慣れ」てしまい、その臭いを感じられなくなります。 つまり刺激を受けても気がつかない状態になるわけです。

 ところが「痛点」の場合は、刺激を受け続けると、その部分はどんどん過敏になって、ちょっとした刺激でも痛みを感じるようになるようです。

 と言うことは腰痛の場合、痛みには慣れることはなく、むしろ同じ場所が痛み続けると、その症状はより重くなると言うことです。(このことは初めて知りました)

 まあこれも生命維持のための一つの防衛反応かなと思えますが、あまりの痛みのために生命維持が逆に難しくなると言うことも予想できます。つまり痛くて寝たきりになり、運動不足になり、徐々に体が弱っていくというイメージです。

 以上が「痛み」に関する一般的な知識のようですが、実際の痛みは大きく分けて、皮膚表面の痛みと体内部の痛みに分かれます。

 皮膚表面の痛みの場合は、目で見えることもあり、その場所がかなり詳しく特定できますが、体の内部の痛みは、「この辺りが痛い」という表現にしかならず、場所の特定が難しいようです。

 たしかに体の内部に痛みを感じたとき、それが骨なのか、骨を取り巻く腱や筋肉なのか、内臓なのかということは、自分自身で過去の痛みを振り返っても、特定できたことは骨折の時ぐらいで、それは骨折したという自覚があったからだとも言えます。

 そう考えると、体の内部の痛みも、骨、筋肉等の結合組織からの痛みと内臓そのものからの痛みと、大きく二つに分けることが出来ます。

 腰痛の場合は、当然ながら前者の骨、筋肉等の結合組織からの痛みであることが分かりますが、骨が痛みを感じるのか?という疑問もあります.。



痛点の存在場所


腰痛


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