痛散湯の薬効(2012.3.10)
「痛散湯」の成分について調べています。昨日は「麻黄」「杏仁」「ヨクイニン」について調べましたが、いずれも消炎作用があると言うことのようです。今日は残りの「甘草」と「防已」です。
「甘草」ですが、ウィキペディアでは名前の通り甘味料として使われると書かれています。醤油の甘み成分だそうで知りませんでした。
ほとんどの漢方薬に含まれるようですが、各種の漢方薬の薬効を緩和、調和するのが目的のようです。つまり甘草自体に腰痛を緩和する作用はあまりなく、他の漢方薬を穏やかに作用させると言うことです。
ただ成分として含まれているグリチルリチンは消炎作用があると書かれていますので、これが腰痛によいと言うことも言えそうです。ただし過剰に摂取すると高血圧の原因にもなるようなので、私のような高血圧患者は規定量以上の摂取を控えた方が良さそうです。
次に「防已(ボウイ)」ですが、鎮痛、消炎作用があるみたいです。ようやく鎮痛という言葉が出てきました。
と言うことは、この「痛散湯」と言う薬は5つの漢方成分のほとんどが消炎作用であり、それを全体として一つにまとめているのが「甘草」で、痛みそのものを減らすのは「防已」であるといえそうです。
従って腰痛の原因が、腰部の筋膜や骨膜の炎症である場合、この漢方薬が効きそうです。しかし脊髄に関係する神経の痛みや骨そのものの変形では、痛みそのものの緩和にはなるかもしれませんが、それ以上の治療効果はなさそうです。(もともと腰痛に治療という言葉がないようですが)
しかし炎症が筋膜や骨膜の炎症程度なら、いわゆる「サロンパス」のような湿布剤でも痛みが緩和するような気もします。(素人判断です)
そういえば昔「膏薬(こうやく)」という貼り薬があって、高齢の方が肩や腰に貼っていたような記憶があります。(私の祖父、祖母の姿を記憶しているのかもしれません)
ちなみにここのところ私も腰部に重い違和感があると書きましたが、この違和感を感じるのは、今この状態でブログなんかを書いているときに感じることが多いので、試しに椅子の高さをちょっと低くしてみました。
これまでディスプレイを見やすいように椅子を高めにセットしていたのですが、これを数cm下げました。するとなんと腰部の違和感が軽くなりました。要するに椅子を高くしたことによって、姿勢が返って前屈みになり腰椎付近に負担を与えていたようです。
こんな数cmの差で症状が変わるのかと自分でもびっくりです。結局椅子に座ったとき、腰骨がきちんと背もたれにあたり、そこで体全体を支えることにより、腰部の筋肉や骨への負担が減るようです。
また腰部の違和感程度なら、適度なストレッチ(気持ちがよい方向に体を伸ばす)が結構有効なことも分かってきました。特に椅子に座った状態で両腕を挙げ、後ろに反っくり返って上体を引き延ばすストレッチはひじょうに気持ちがいいです。
しかし若いときには何とも思わなかったのに、55歳を過ぎた頃から体のあちこちに頻々とこれまでに感じたことのない不調が起きるようになりました。その年齢になってみないと分からないことがまだまだいっぱいありそうで、
常に体のメンテナンスをしないといけない年齢なんだなあと思うようになっています。