ぜんそくの終息とアトピー性皮膚炎

 メジヘラが宝物になり、体の成長と共に発作の頻度は減っていきました。息苦しさも、幼児の時に感じた苦しいものは減り、どうしても苦しいときはメジヘラで一時的に発作を止め、病院で喘息の薬をもらう、というパターンに変わりました。

 また様々な刺激に対するアレルギー反応の程度を血液検査で調べ、私はハウスダスト、ダニ等がアレルゲンになっていることがはっきり分かってきました。

 60歳近い今でも、年末年始に大掃除をして、大量の埃を吸い込むとすぐに発作が出ます。マスクやタオル等をしないと大掃除は出来ません。

 一方発作が出た時は腹式呼吸をすると楽になるということを医者から教えてもらいました。発作が出ているとき急にやろうと思っても出来ませんので、普段から練習しておくと良いと思います。

 基本の方法は、仰向けに寝てお腹に手を当て、胸ではなくお腹を膨らましながら息を吸い、続いてお腹が凹むことを意識しながら息を吐く、と言うものです。

 発作が出たときは仰向けに寝るとつらいので、これを椅子か何かに座った状態でやります。ただし本当に苦しくなったら、とても腹式呼吸なんて言っていられません。息をするのが精一杯ですから無理強いはしないように。

 さて、メジヘラですが、いろいろな警告を受けましたが、その効果が抜群だったこともあって、使用を続けました。しかしやがて副作用が強いと判断され、普通の薬局では手に入らなくなりました。

 医師の処方箋が必要になったのですが、中学過ぎから我が家は父親の仕事の関係で転居を繰り返し、その度ごとに私の喘息発作に理解を示し、処方箋を書いてくれる医者探しが面倒になっていきました。

 中学校時代の2年間は仙台で過ごしました。相変わらずガリガリにやせていて、級友と較べても体力は格段に劣っていましたが、思春期にさしかかった影響と少しずつ体力がついてきたため、発作は季節的なものだけになりました。

 私自身も喘息との付き合いが長くなり、対処の仕方も段々分かってきたようです。ちょっと喉がおかしいか息苦しいなと感じたら、メジヘラを1回使用。

 その状態で近所の医者に行き、喘息の薬を処方してもらい服用。このころ服用した薬の名前はほとんど覚えていません。ただネットで調べて、中学生時代から現在にいたるまでに、吸入役を除いた内服薬は「リンデロン」「テオドール」「テオロング」「ムコソルバン」「ザジテン」「リザベン」などだったと思います。

 最近発作が起きたときは「チルミン」という薬を発作時に服用していますが、結局通算50数年間も喘息の薬を飲み続けていることになります。

 最初の頃に書いたように、学年としては1年上であったにも拘わらず、体力は級友より数年落ちていたと思います。従っていつまで経っても体育は大の苦手で、その分幸か不幸か理数系が出来たので、その部分でなんとか劣等感の固まりになることだけは避けられたようです。

 ともあれ仙台は東京に較べて空気や水がきれいで、その影響もあって発作が軽くなったのかもしれません。しかし中学3年ぐらいになると別の問題が持ち上がってきました。

 それがアトピー性皮膚炎です。なんのことはない。気管支のアレルギー反応が収まるにつれ、今度は皮膚がアレルギー反応を起こすようになったわけです。

 最初は肘の内側のかゆみから始まりました。アトピー性皮膚炎との闘いが始まったわけです。



喘息患者さんへ


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