GABAという物質について(2012.1.21)
そもそもGABAとはどんな物資なのか。何に含まれていて、どこで穫れるのか。私には全く知識がありません。知識ゼロの状態から、ネットで「GABA 成分」と入力し検索してみました。
先ず名称ですが、正式名称は「γーアミノ酪酸」というようで、これの英語名が「GammaーAmino Butyric Acid」であるため、その頭文字をとって「GABA」としたようで、日本では「ギャバ」と呼ばれているようです。
しかしこれだけではどんな成分の物質なのかさっぱり分からないので、例によってウィキペディアで調べてみると化学式はC4H9NO2と書かれていて、炭素4個が鎖状に繋がり(鎖状化合物)、その一方の先端にアミノ基と呼ばれるNH2、もう一方に酸素Oと水酸基OHがつながった恰好(二つをまとめてカルボキシル基ともいいます)をしています。
アミノ基の部分をメチル基CH3で置き換えると、これが酪酸という物質になりますので、アミノ基の付いた酪酸という意味でアミノ酪酸。γというのはこのNH2がどの場所に付いているかをしめしたもので、α、βというのもあるみたいですね。
以上を化学の用語である示性式で表すと、酪酸がCH3CH2CH2COOH、γアミノ酪酸がNH2CH2CH2COOHとなり、これがこの物質の分子構造を表しています。
さらに説明を読むと、この物質は脊椎動物の中枢神経系に存在し、主に抑制系の神経伝達物質として機能していると書かれています。
つまりこの抑制系の働きが血圧を下げる効果を誘発すると考えているのかもしれません。ただしウィキペディアには、この物質は「血液脳関門」を通過できない物質であるとも書かれています。。
血液脳関門とは、脳に栄養素を血液が運ぶとき、脳に向かう血液だけが通過する関所(フィルター)のようなもので、生体が摂取した食べ物の栄養成分をなんでもかんでも脳まで運ぶことにはならないということです。
つまりGABAを外部から直接取り込んでそれが血液中に流れたとしても、脳には直接運搬されないということで、脳の働きが取り込んだGABAによって抑制されると言うことではないようです。ただし通常の末梢血管には運搬されますので、そこで血圧降下作用を発揮するのかもしれません。(これは私の想像です)
しかしGABAの量を増加させる薬は鎮静作用を持つとも書かれていますから、その意味では血圧降下作用があるともいえそうです。
なお血液脳関門については、私の妻が入院して抗ガン剤を使ったとき医師が簡単に説明してくれましたが、要するに抗ガン剤も脳には直接働かないと言うことのようでした。
というわけでウィキペディアの記述に寄れば、GABAは脳内伝達物質の一つで、抑制的な効果があると思われますが、外部から取り込んだとしても、それは脳に働くのではなく、各組織の神経系を沈静化させるはたらきがありそうだ、という結論になります。
もう一つ。GABA(ガバと読む場合もあるようですが)の沈静化作用で、これを不眠解消に使う人も多いみたいです。アマゾンの製品を調べていたら、そのような記述が多いようです。ぐっすり眠れば、血圧も下がります。