降圧剤服用の必要性

2019.9.12

 「高血圧には血圧降下剤が必要」というのが、医療機関の一般的な見解だと思われますが、ネット等で様々な意見を見ていると、高齢になったら血圧が上がるのが当たり前なんだから降圧剤は必要ないという意見も見られます。

 両方の主張を耳にして自分の高血圧症状を考えると、本当にこのまま降圧剤を続けていていいんだろうか?と悩む人も増えるような気がします。

 私の場合はクモ膜下出血を発症しましたので、その原因は高血圧だと言われれば、血圧は下げた方が良いという判断に傾きます。

 実際血圧が高くなったことによって動脈硬化が起こり、血管の一部のひび割れ部分が内圧によって破れたと考えると、高血圧は良くないという結論になります。

 しかしだとすると、ひび割れ部分は別に脳に向かう血管に生じるだけでなく全身の血管でも同じような症状がおこりそう。なぜ脳に向かう血管だけでこのようなことが生じるのか?

 もしくは他の血管でも似たようなことが生じているのに、その実害を体が感知していないということもありそうで、この辺りはどうも不可解。

 加齢によって、血管内に不純物がたまるというのは、水道の下水管の油汚れを見ていて良く分かります。要するに血管内壁にコレステロール等の不純物がへばりつき、徐々に血管そのものの柔軟性が失われる。

 そのため、心臓から送り出される拍動に伴う血液の内圧が高まり、特に血液を送り出した瞬間の上の血圧が高くなるという理屈は良く分かります。

 しかしなぜそうまでして心臓は頑張るのか?要するに末端まで血液を送り届けるためには、送り出す圧力を上昇させないと組織末端まで血液が行きわたらない可能性があるということを体が感知しているのだと思っています。

 ということは、そこで単に血圧が高いからという理由で降圧剤を使用すると、本来届くはずだった末梢の毛細血管に血液が届かないという事態も考えられそう。

 高齢者の場合、それが脳内に起きれば、認知症や転倒という危険があるという指摘もネットには見られます。つまり下げすぎは危険という指摘ですが、こうなるともう分からない。

 高い状態だと血管壁が破れて脳卒中等のリスクがある。しかし下げすぎると認知症や転倒等のリスクもある。ではどうすれば良いのか?

 結局高くもなく低くもない、生ぬるい状態が最適なのかなという気もしますが、この生ぬるい状態の数値の基準がしょっちゅう変わる。

 最近は130/80を越えたら高血圧というように基準が変わったようですが、では高齢者が90/50ぐらいまで血圧が下がっていいのか?下げすぎと言われる限界の数値はいくつぐらいなのか?この辺りが全く不明。

 かくして私も含めて高血圧患者は「降圧剤を服用すべきかどうか」と悩むことになります。

 



理想の血圧は120/80ぐらい?


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